製法の不思議

靴の修理を始めてから
この製法ほど驚いたというか
不思議に思ったものはない。

まず出来上がりにおいて縫い目が見えない。
なのに縫ってあるってどういうことなのか?
どうやって作ってるのだろうか?と
かなり不思議に思ったものである。

アウトソールを薄ーく切り
一旦それを上げてから

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出し縫いと呼ばれるウェルトとソールを
繋ぐ縫いをかけてから、先程上げた革を
元に戻すのだ。

_DSC2474

あら不思議。

縫ってあるけど縫い目見えない。
この技には心底感動した。

戻した後色々汚く見えるけれども
これちゃんと綺麗になるから
不思議ですなぁ。

靴の作業経過を見てると本当に
昔の人はよく考え
いかに美しく機能的であるかを
追求して技を尽くしていたのだとわかる。

縫い目が見えないからと言って
全部がこのやり方というわけではなく
実際に縫ってなくて接着のみのものあるのは
また何とも言えないんだけれども(笑)
それは各メーカーの信条と考え方次第です。

これがどう仕上がるかはまた次の機会に。

今日は勢いよく雨が降っておりますが
足元に気を付けて。
いつもの通り12時から
お店にてお待ちしております。