レザーグッズ “LACENT” リリース

 

この度、革小物の販売を開始いたしました。

 

 

 

修理屋としてスタートしてから8年

ずっと思ってきたことがあります。

 

それは

“端切れをなんとか有効活用したい“

というもの。

 

修理では実際端切れをよく使用するので

有効活用しているのですがそれでも

長いこと使ってない革が残ったりします。

 

また、3年前から靴の製作もスタートし、

靴を製作する場合も、靴に使うには繊維の関係で

使えなかったり、血筋や皺やちょっとした傷

そういうちょっとしたことで使わない部分が

出ます。

靴は曲がったりする部分があったりで負担がかかるので

靴に使うにはウィークだったり、見た目として

よくなかったりという場所がどうしても出てくるのですね。

 

そこで、前々から考えていた端切れをどうにか次に

繋げられないかという課題を

解決するために革小物の製作を始めたのです。

 

ブランド名はLACENTと書いて“ラス“

と読みます。語源は紐を締めるなどなのですが、

そこから発展して

交差し螺旋状につないでいくという

コンセプトで制作しています。

 

革の原料である動物、

革の生産者であるタンナー、私たち作り手、

そしてそれを使ってくれる人、

更に親から子へと世代を超えていくこと。

まさに作る人、使う人、

渡す人、それぞれの想いや

ストーリーが交差しながら

螺旋状につなぎ合わせていきたい

そんな思いで制作しています。

 

今後は靴製作で出る革だけでなく

修理の方で出る革からも制作していこうと

思っていますので、使う革の種類が

その時その時で違ってきます。

 

また、革は生きていた動物の食肉の副産物として

有効活用されてきたものになります。

生きていたのだから傷や皺や血筋があって当然。

こういった感覚って革の歴史が長いヨーロッパでは

深く根付いている考えです。「それは生きてきた証であり

痕跡なんだよ」と言われます。

せっかく命を頂いたのだから

大事に使っていかなければなりません。

なので

キズモノとして捉えるのではなく

生きてきた証、痕跡を逆に

その製品にしかない唯一の部分と捉え

できる限り残して制作しています。

 

こういった意味合いから

革製品というのは同じデザインでも

同じものは2つとありません。

 

またそれを使う人によっても

経年変化の様子は十人十色です。

 

その変化も是非楽しんでください。

 

単なる一つのモノとしてではなく

様々な人、モノ、想いを繋いでいくための媒体として、

日常を彩り心の豊かさを与えてくれるような

そんな製品になるように

この革小物のLACENTも靴のWELDも製作しております。

 

手にとって感じてみてください。

 

 

今回写真を載せたシンプルロングウォレットの他

カードケース、ペンケース、

またLACENT名義ではありませんが

知人にお願いして作って頂いた

コードヴァンを使った携帯シューホーンも

あります。後日他のも紹介しますね。

 

靴に加え、今年は小物も増えたので

直す喜びに加えて

他にはない

靴やレザーグッズを選ぶ楽しみ、

持つことの満足感を

ご提供できるようになりました。

 

是非お立ち寄りください。

 

それでは本日もご来店お待ちしております。